女性なら誰もが憧れるスマートな体型。産婦だって例外ではないだろう。だから、子供を出産した産婦は、すぐにでも体型を戻したいと思うはずだ。では一体どうやって。
一般に思いつくのは食事によるダイエットだ。だが産婦は育児、そして哺乳という重責を担わなければならない。栄養不良は厳禁である。つまり十分な栄養を確保しながら、体型を元に戻さなくてはならないのだ。そんなことは可能なのか。
胡先生の答えはこうである。「体をあるべき状態に戻せば、体型は自然と元に戻る」
では、体のあるべき状態とは何か。第一に大量に失われた気血を補うこと。第二に、軽い運動をすること。これは妊娠期に緩んでしまった腹部などの筋肉や靭帯を鍛えるためである。第三は正しい姿勢を保つこと。というのも、妊娠期間中は子宮が巨大に膨らむため、周りの臓器の位置が乱れてしまうのだ。
「体をあるべき状態に戻せば、体型も自然と元に戻る」。聞いてみればなるほど、至極当然の理である。しかし情報があふれ、せわしない社会で生活していると、意外にシンプルな理こそ忘れられてしまう。これが今の世の中だ。迷ったときこそシンプルな原則に戻る。これが迷いの中で決断をするポイントかもしれない。
【番組でご紹介した漢方処方】
四君子湯(しくんとう):人参・甘草・白朮(びゃくじゅつ)・茯苓(ぶくりょう)
四物湯(しもつとう):当帰(とうき)川芎(せんきゅう)芍薬(しゃくやく)熟地黄(じゅくじおう)
八珍湯 (はっちんとう):四君子湯(しくんとう)と四物湯(しもつとう)を合わせた物